大気海洋研究所地球表層圏変動研究センター
 佐藤正樹教授が平成28年度科学技術分野の文部科学大臣表彰である
 科学技術賞(開発部門)を受賞しました。



受賞者:
国立大学法人東京大学 大気海洋研究所 教授 佐藤 正樹
国立研究開発法人 理化学研究所 計算科学研究機構 チームリーダー 富田 浩文


業績名:
「正二十面体分割格子を用いた全球非静力学大気モデルの開発」


業績:

 従来の数値気象・気候予測計算に用いられている大気大循環モデルは、静力学近似を用いているため水平間隔数km以下の対流雲は直接表現できず、数値シミュレーションに不確実性を伴っていた。
 地球全体にわたって対流雲を直接計算する水平メッシュ間隔数kmの非静力学方程式系に基づく全球大気モデルの開発が待たれていた。
本開発では、超高解像度計算が可能な正二十面体分割格子法に基づく全球非静力学大気モデルを世界で初めて開発し、全球の対流雲が直接表現可能な数値気象・気候計算が実現することとなった。


佐藤 正樹教授

本開発により、熱帯の対流雲の表現が現実的になり、対流雲から季節内変動までの階層構造を再現することが可能となった。さらに、数十年間の将来の気候予測計算を実施し、将来の台風の性質の詳細な変化を調べることが可能になった。
 本成果は、次世代の気象・気候予測手法の有力な候補となるとともに、将来の気候変化に伴う台風等の極端現象の変化について予測情報の創出に寄与している。



主要論文:
「A new dynamical framework of nonhydrostatic global model using the icosahedral grid」Fluid Dynamics Research, vol. 34, p 357-400, 2004年3月発表。
「The Non-hydrostatic Icosahedral Atmospheric Model: description and development.」Progress in Earth and Planetary Science vol. 1, 18, 2014年10月発表。


文部科学省のホームページ:
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/04/1369460.htm