国際協同研究

[an error occurred while processing this directive]
[an error occurred while processing this directive]

国際協同研究

気候変動の研究は、地球全体に関わる現象を研究対象とすることから、世界各国の研究者や研究機関との協力がきわめて重要です。気候システム研究センターは、全国共同利用機関という性格から、日本の研究機関の中心として、各種の国際協同研究の窓口になるとともに、気候に関連した国際的な協同研究に積極的に参加・貢献しています。

WCRP(世界気候研究計画)

世界的な気候変動の研究は、WCRPという研究計画の下に、様々なプロジェクトが組織的に行われています(図1参照)。この活動は、JSC(合同科学委員会)を最高決定機関として動いています。気候システム研究センターの研究者は、JSCの委員の他、様々なプロジェクトの委員として活躍しています。 また、WCRP-Newsletterの発行を引き受けるなど、国際的にも重要な活躍を担っています。

図1: WCRPの組織と副計画

GAME(GEWEXアジアモンスーン実験)

その代表的な例として、GEWEX(全球エネルギー水循環研究計画)のサブプログラムであるGAME(GEWEX Asian Monsoon Experiment)があげられます。この観測研究計画は、日本の研究者の提案に基づき実施されている計画で、アジアモンスーン域の熱帯から寒帯に及ぶ地域の大気と陸域間のエネルギー・水循環の解明を目指したものです。GAMEに関しては、1996年から文部省の国際共同事業費の下で実施されており、気候システム研究センターは、数値モデリングの分野の取りまとめを行っています。

図2: GEWEXの各地域サブプログラム。黄色の地域がGAMEで取り組む観測領域。(GAME国際事務局提供)

宇宙からの地球観測

もう一つの大きな協同研究は、衛星プログラムへの参加です。とりわけ、日本は、1996年打ち上げのADEOS衛星以来、積極的に「宇宙からの地球観測」に関わってきました。気候システム研究センターは、宇宙開発事業団に積極的に協力し、これからの衛星プログラムを成功させるための研究に取り組んできています。特に、1997年11月打ち上げ予定のTRMM(熱帯降雨観測)衛星は、日米二国間の協力によって、世界で始めて降雨レーダーを人工衛星に搭載する計画で、当センターが設立当初から深く拘わってきたプロジェクトです(図3)。TRMMによって、熱帯海洋域の定量的な降雨分布が得られることが期待されています。

図3: 熱帯降雨観測衛星(NASDA提供)

全球土壌水分マップの作成

また、様々な地表面過程モデルを用いて大気データの強制の下に土壌水分を求め るGSWP(全球土壌水分評価プロジェクト)では、当センターがデータの取りまとめ を行い、その成果はホームページなどで広く世界に公開されています。

図4: ホームページに掲載されている各国研究機関による全球土壌水分マップの例。


[an error occurred while processing this directive] [an error occurred while processing this directive]