気候システム研究センター・伊藤忠共催 公開講座


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公開講座「変化する気候」開催のご案内

東京大学 気候システム研究センター・伊藤忠商事株式会社共催
日    時 :11月29日(水) 14:30〜17:30
場    所 :東京大学 本郷キャンパス大講堂(安田講堂)
受付・入場 :13:40〜14:30

参加申込ページは → こちら


プログラム

開会 14:30〜14:40 東京大学 気候システム研究センター長 教授 中島映至
第1部:講演会 14:40〜15:40 東京大学 気候システム研究センター教授 木本昌秀
テーマ「現在と将来の気候」
東京大学 気候システム研究センター助教授 阿部彩子
テーマ「地球史のなかの気候」
休憩 15:40〜16:00
第2部:座談会 16:00〜17:30 講話  環境ジャーナリスト 枝廣淳子
(モデレーター) 枝廣淳子、中島映至
(パネリスト)  木本昌秀、阿部彩子
          清水寿郎 伊藤忠商事(株)CSR・コンプライアンス統括部 地球環境担当部長

講演会講師、座談会パネリスト紹介

中島映至 Teruyuki Nakajima

東京大学気候システム研究センター長
国際放射委員会長
1987年から1990年までNASA上席客員研究員
【専門】気候物理学、衛星リモートセンシング

大学法人化や柏キャンパスへの移転等で中断していました気候システム研究センターの公開講座を再開します。今回のテーマは「変化する気候」です。昨今、長引く高温や巨大台風の襲来などを通して、漠然と自然の変調を感じているひとが増えていると思います。これらの現象を冷静に研究してみても、日々大きく変動する天気の中から系統的な変化シグナルが浮かびあがってきます。
ここでは、地球温暖化を含む最近数十年の気候変化から氷期間氷期サイクルにわたる地球気候の壮大な変遷を科学の目で見ることによって、気候の変化とはなにかを考えてみたいと思います。このような大きな視点で変化を俯瞰してみると、人間を取り巻く地球環境が如何に不思議に満ちていて、かけがえの無い存在であるかを理解できると思います。
本シンポジウムでは、ビジネス分野で早くから環境対策に取り組んでいる伊藤忠商事を共催者に迎え、また環境ジャーナリストの枝廣氏を招いて、問題を多角的な視点で捕らえてみたいと思います。
枝廣淳子 Junko Edahiro

環境ジャーナリスト・同時通訳者・翻訳者
東京大学人工物工学研究センター客員助教授
国際会議等での通訳、出版翻訳の他、環境問題に関する講演、執筆などを行う
NGOジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)共同代表
(有)イーズ代表

気候変動(温暖化)の問題は、日本だけではなく、世界中での議論を巻き起こし、各地での政府、自治体、企業、一般市民、NGOなどのあらゆる分野のあらゆるレベルでの取り組みを促しています。本当の問題解決を進めていくためには、いたずらに危機感をあおられたり、意図的な情報攪乱に虚偽を信じてしまうことなく、真実を求め、しっかり見つめること、不確実性を考慮に入れた、融通の利く形で理性的な判断をしつつ、今すべきことを進めることが必要です。
そのために、変化する気候に関する科学はどのような知見や情報を提供できるのでしょうか?いま何がわかっていて、何がわかっていないのでしょうか?その事実を私たちはどのようにとらえ、手遅れにならないよう、本質的な問題解決への取り組みを進めればよいのでしょうか?
今回のシンポジウムがその答えを模索する一助となることを願い、楽しみにしています。
木本昌秀 Masahide Kimoto

東京大学気候システム研究センター教授
最近の主な研究テーマ
気候モデルの開発、異常気象、地球温暖化などの気候変動
【専門】気象学、気候力学
人間活動による地球の温暖化が心配されています。産業活動などによる二酸化炭素などの大気への放出は地球の温度をこれまでにないスピードで上昇させ、海面水位の上昇や生態系への悪影響などに加えて、集中豪雨や巨大台風、異常気象の増加も懸念されています。地球温暖化は本当に起こっているのか、これからはどうなってゆくのか、そしてわれわれはこの問題にどのように対処してゆけばよいのか。
東京大学気候システム研究センターでは、地球の気候の実態とその変動のメカニズムを探り、将来の予測もコンピュータモデルを駆使して研究しています。これまで何がわかってきたか、まだわからない課題は何か。研究の現状をご紹介し、それらにもとづいて、地球気候の現在そして将来の姿を議論します。
阿部彩子 Ayako Abe

東京大学気候システム研究センター助教授
日本学術振興会特別研究員を経て2004年より現職
【専門】気候学、雪氷学
地球の歴史上、気候はたえず変化して、環境の変化や生物や人類の進化にも何らかの影響を与えてきたと考えられています。過去にどのような変化をして気候は今に至ったのでしょうか。過去にはどのような変化をして、これからどのような変化をするのでしょうか。さらに気候がどのようなメカニズムで変化したのでしょうか。とくにここでは、寒冷な氷河期のような状態と氷がほとんどないような温暖な状態を行き来するような気候変動について、大気と海洋だけでなく植生や氷床や二酸化炭素濃度などに注目して気候モデルによる数値実験(シミュレーション)を駆使する私たちの最新の研究を紹介します。
清水寿郎 Hisao Shimizu

伊藤忠商事(株)CSR・コンプライアンス統括部 地球環境担当部長
1992年より環境問題に携わり現在に至る。
(財)2005年日本国際博覧会協会「キャラクター、マーク等使用承認に関する審査委員会」委員
1992年6月、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された国連による「環境と開発に関する会議」(別名:「地球サミット」)の事務局長を務められたM.STRONG氏の悲痛な思いが今をもって忘れられない。
STRONG氏はそれより20年前の1972年6月、スウェーデンのストックホルムで開催された「国連人間環境会議」でも事務局長を務められたが、ストックホルム会議の後、20年経って「地球サミット」に臨み、地球環境問題は回復するどころか、進行的に悪化しているという現実であった。ストックホルム会議の二の舞になってはいけない。「地球サミット」後は具体的に行動しなければならない。彼は経済成長の担い手であると同時に地球環境問題の元凶でもある企業に対し、「持続可能な開発と企業の対応」をぶっつけた。
その一つの手段として環境マネジメントシステムに関する国際規格であるISO14001が1996年9月に生まれたのである。STRONG氏の思いを受け継ぎ、企業内研修を地道に継続していきたいと考える次第です。

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Last revised: Friday, 02-Dec-2005 10:19:56 JST