毎週木曜午前 10:00より東京大学柏キャンパス大気海洋研究所217号室にて開催
担当 宮本 masatoshi(at)aori.u-tokyo.ac.jp
2013年度後期 発表者予定 (敬称略)
10/10 岡
(大気海洋研究所 気候システム研究系 准教授)
10/17 田中
(大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 D3)
10/24 古川
(大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 M1)
10/31 藤尾
(大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 准教授)
11/07 休み
11/14 廣田
(大気海洋研究所 気候システム研究系 M2)
11/21 後藤
(大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 M1)
11/28 桂
(大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 D1)
12/05 休み
12/12 宮本
(大気海洋研究所 海洋地球システム研究系 M1)
12/18 田嶋
(東海大学 M1)
12/19 千葉
(富山高専 商船学科 教授)
12/26 足立
(大気海洋研究所 気候システム研究系 PD)
01/09 休み
01/16 君塚
(東京海洋大学 D2)
01/23 阿部
(北海道大学 低温科学研究所 PD)
過去の発表概要はこちら
内容:
2013 年 9月 30 日に公開されたIPCC-AR5 Final Draftの
第 3 章(Observations:Ocean)の紹介
参考文献:
・IPCC Working Group I
内容:
べーリング海南東部には、東側の浅い陸棚域と西側の深い海盆域
を隔てる陸棚斜面に沿って、夏季でも生産が持続するグリーンベルト(GB)と呼ばれ
る高生物生産帯が存在する(Springer et al., 1996)。近年の観測結果から、陸棚
堆積物起源の鉄が斜面域有光層へ供給される事が、GBでの生産の維持に重要であると
認識されるようになった(Aguilar -Islas et al. 2007)。しかし、陸棚上の鉄がど
のように斜面有光層へ供給されるか、その輸送経路や鉄輸送に関わる物理過程は明ら
かにされていない。Springer et al., 1996は、潮汐混合(鉛直混合)による亜表層
からの有光層への栄養塩供給を物理過程の一つとして推測しているが、鉛直混合強度
の直接観測はこれまで一度も行われていない。発表者は、乱流鉛直混合強度の直接観
測を行ったほか、栄養塩・鉄濃度の観測データを用いて鉛直混合による栄養塩・鉄鉛
直輸送量を見積もった。また、ベーリング海陸棚斜面域を対象とした潮汐モデルを用
いて、観測された乱流強度分布の代表性を評価した。
内容:
北太平洋での潮汐18.6年周期変動の影響に関する論文紹介
参考論文:
・
Tanaka et al., (2012):
Effects of the 18.6-yr Modulation of Tidal Mixing on the North Pacific Bidecadal Climate Variability in a Coupled Climate Model.,
J. Climate, 25, 7625--7642
内容:
論文紹介
紹介論文:
・
Meinen et al. (2013):
Variability of the Deep Western Boundary Current at 26.5°N during 2004-2009.,
Deep Sea Res., 85, 154--168
内容:
論文紹介
紹介論文:
・
Mueller et al. (2012):
Impact of tide‐topography interactions on basal melting of
Larsen C Ice Shelf, Antarctica.,
J. Geophys. Res., 117, C5
内容:
論文紹介「ブラジル海盆における、地形により発生した内部潮流
の散逸メカニズムに関する数値実験」
紹介論文:
・
Nikurashin, M. and Legg, S.(2011):
A Mechanism for Local Dissipation of Internal Tides Generated at Rough Topography,
J. Phys. Oceanogr., 41, 378--395
内容:
自身の研究についての紹介
参考論文:
・
Lukas, R., and E. Lindstrom (1991):
The mixed layer of the western equatorial Pacific Ocean,
J. Geophys. Res., 96(S01), 3343--3357
・
Mignot, J., C. de Boyer Montgut, A. Lazar, and S. Cravatte (2007):
Control of salinity on the mixed layer depth in the world ocean: 2. Tropical areas,
J. Geophys. Res., 112, C10010
・
Mignot, J., A. Lazar, and M. Lacarra (2012):
On the formation of barrier layers and associated vertical temperature inversions: a focus on the northwestern tropical Atlantic barrier layer,
J. Geophys. Res., 117, C2
・
Sato, K., T. Suga, and K. Hanawa (2004):
Barrier layer in the North Pacific subtropical gyre,
Geophys. Res. Lett., 31, L05301
内容:
東向きジェットが広がる際のロスビー波の役割
紹介論文:
・
Mizuta (2012):
Role of the Rossby Waves in the Broadening of an Eastward,
J. Phys. Oceanogr., 42, 476--494
内容:
風速データから計算されるスベルドラップ流量と海洋観測データ
を用いて、海面から様々な深度まで求めた地衡流量を比較することで、スベルドラップ平衡式がどの程度成立するか検証し、海上風の影響深度を考察する。
内容:
ADCP で観測された富山湾奥部の反時計回りの渦について
内容:
Eustatic sea level has been rising at a rate of 3mm yr-1 over the recent
decades (IPCC 2007). Increased discharge from polar glaciers (Pfeffer et al.
2008) may greatly accelerate this rate in the decades ahead, and an eventual
collapse of the West Antarctic Ice Sheet (Mercer 1978, Rignot 2008) cannot
be ruled out. Meanwhile, the time scales involved (Vaughan and Spouge 2002)
in eustatic sea level rise generally preclude direct loss of life. It is
important to clarify whether eustatic sea level rise really does not pose
any threat on human lives, which contribute greatly to a society’s overall
wealth (UNU-IHDP and UNEP 2012). First, an empirical relationship between
annual storm surge caused by tropical cyclones and related fatalities is
established. Then, a concept of cumulatively raised sea level in a year as
the sum of eustatic sea level rise since 2010 and storm surges is
introduced. Finally, an analysis of the effect of eustatic sea level rise
using the concept shows that at least 67 to 279 deaths in the United States
may be attributed solely to eustatic sea level rise by 2100. This shows that
eustatic sea level rise can cause direct loss of life, if coastal
communities do not adapt to eustatic sea level rise.
内容:
TBD
紹介論文:
・
hogehoge (----):
hogehoge,
hogehoge, X, XXX--XXX
内容:
貿易風の収束域である熱帯収束帯(ITCZ) は東西に長い構造を持つ.本研究で着目
する東太平洋域のITCZは,東部赤道太平洋の大きな海 面水温変動の影響を受け,エ
ルニーニョ時に南方に変位し,ラニーニャ時に北方に変位する(Pazan and Meyers
1982).一方,このエルニーニョとラニーニャは,赤道上を東方伝播する赤道ケルビ
ン波 によって引き起こされ,その海洋波動は太平洋東岸到達後に反射し,北緯15度
に沿ってロスビー波として西方に伝播する(Hasegawa and Hanawa 2003).北緯15度と
赤道のほぼ中間に位置するこのITCZは,ケルビン波の東岸反射の前後で南北に変位す
るため,このロスビー波発生に 関与している可能性がある.しかし,ITCZを中心と
した大気海洋相互作用の 研究はこれまでに十分行われていない.そこで本研究は,
東太平洋域のITCZに 着目し,その南北変位とロスビー波発生の関係を調査すること
を目的とした.
ITCZが北緯2〜12度に沿って東西に伸びており,それに向かって北東・南東貿易風が
収束していること が,人工衛星データ・再解析データの解析により確認された.海
面高度変動をもたらす風応力カールはITCZ周辺で正であり,約10度 の南北幅をもつ
正の風応力カール帯が形成されていることが明らかになった.この正のカール帯を伴
うITCZが南北に変位していたため,南方変位時(北方 変位時)にはITCZの北側境界
に負の(正の)カール偏差が形成されていた. このカール偏差帯に沿って正の(負
の)海面高度偏差が出現し,それがロスビー波として西方伝播することが,海面高度
データの解析によ り明らかになった.つまりこれは,ITCZの南方変位により発生し
た風応力カール偏差がロスビー波を励起し得ることを示唆する.
東方伝播する赤道ケルビン 波と,励起後に西方伝播するロスビー波の海面高度偏差
の符号が同じであるため,海洋波動の見かけの反射が作り出されることになる.ITCZ
が,赤道と赤道外の海洋波動を接続する”atmospheric bridge”としての役割を持つ
ことを,発表時に詳しく紹介する.