AGU参加(2008年12月14-21日)

  • 12月14日(日):渡米
    • 飛行機は満席。AGU関係者が多い。
    • 機内では,ビールなどは頼まず初めからウイスキーの水割り。これが奏功したようで,殆ど頭が痛くならず。やはり蒸留酒は良い。
    • ホテルが15時からしかチェックインできないので,荷物を預けてから市内散策へ。坂の町サンフランシスコを堪能する。思っていた以上に坂が急で,まるでハイキング。よくこんな道で車が止まったり発進したりできるもんだ,と関心する。
    • Nob Hillの教会が12時半の鐘を鳴らしていた。音楽を奏でていたのには驚いたが,音程が・・・。長年酷使してピッチがずれたのだろうか?
    • サンフランシスコで活躍するケーブルカーの仕組みを調べるためにケーブルカー博物館へ。この町のケーブルカーは,地中に絶えず動き続けるケーブルがあって,客車はこのケーブルをつかんだり離したりして動いている。博物館はケーブルを引っ張る制御施設に付随していて,どのようにしてケーブルを駆動しているのかを見学することができた。1本のケーブルを,3つの巨大な滑車で動かしている様は,鉄と蒸気が全盛の時代を想い起こさせる。昔は今よりも多くの路線があったのだが,1906年の地震で大被害を受けたらしい。
    • 太平洋も見に行ってみた。
    • 夜は近くのベトナム風サンドイッチ屋Lee's Sandwichesへ。10インチのサンドイッチが3ドル。パクチーが乗っていて,なかなか美味。このサンドイッチ屋さんには,これから滞在中しばしばお世話になることになる。
  • 12月15日(月):学会1日目
    • 昨日の日中に寝ずに町を歩き回ったおかげか,ほとんど時差ボケにかからなかった。6時間寝て,朝5時半起床。
    • 学会会場は録音も撮影もダメとのことなので,会場内の写真はありません。
    • 午前1コマ目でポスター発表。初日の最初なのに,人が多くて驚く。
    • ポスターには,Kossin博士やCamargo博士などが聞きにきてくれる。他にもSNUの一団など。なかなか盛況だった。
    • オーラルセッションでは,相変わらず発表は何とか聞き取れるが,質疑になると速過ぎてついていけない。まだまだだ。
    • 夜は高薮先生夫妻,金田さん,佐藤さん,高島さんと中華料理屋へ。
  • 12月16日(火):学会2日目
    • プランクトンが海洋の放射吸収プロファイルに大きく影響を及ぼすとのこと。green ocean vs blue ocean。green(プランクトン有)の方がより表層で吸収し,温まる。
    • 展示ブースでは,NASAが盛況。衛星画像をふんだんに使った,きれいな絵葉書やカレンダーやポスターを惜しげもなく配っている。
  • 12月17日(水):学会3日目
    • Vidale氏の発表を聞く。どこかで見たことのあるスライドだな,と記憶を辿ってみると,3月の領域創成WSで講演していた。しかも,ずっとVidale氏をVitart氏と勘違いしていた。
  • 12月18日(木):学会4日目
    • UK MetOfficeのLambert博士の講演に感動。演じる,とはこのようなことか。
    • 最近は,人工衛星で水蒸気同位体を測ることができるらしい。これで少なくともデータは豊富になってきた。同化の材料とするなどの応用はさておき,何か新しい現象はみつかるのか,などと芳村さんと話す。
    • 沖先生が東大の何らかの賞を受賞されたらしい。
    • 夕食は九大の熊谷先生,吉藤さんと,メキシコ料理屋さんへ。K氏が台湾へ行く話や熊谷先生の娘さんが天才だという話など。
    • 町はクリスマス。Hilton hotelには,お菓子の家まで登場していた。
    • 日本ではクリスマスが終わると一瞬で正月色に様変わりできるところがすごい,と吉藤さん。そういえば,最近はハロウィーンも催すようになってきたね,などと話す。
  • 12月19日(金):学会5日目
    • MJO predictionの講演では,maritime continentを通過する際に誤差が大きいことを強調しているものが多い印象。
    • 亜熱帯北東太平洋のフィラメント状の湿潤帯であるAtmospheric Riverはアメリカ西海岸に豪雨をもたらす。
    • 今回の発表の多くはWH2004でMJOの位相・振幅を定義している。もう時間フィルタやWK1999は古い,これからはWH2004の時代か。確かに,直近のデータでも位相等を計算できる点は素晴らしい。
    • I. S. Kangの元学生で今はP. J. WebsterのところでポスドクをしているKimさんと,ポスター内容そっちのけでハリケーンの話。ENと北大西洋のハリケーン頻度の関係について研究しているらしい。僕とは対象海域が違うので,うまく情報交換をしていくことができそう。
    • 夕食は高薮先生,直江さん,鼎さん夫妻,菊地さん夫妻,渡辺さんと一緒にアメリカンを食べに行く。僕の座った席は鼎さん夫妻と渡辺さん。総長戦の話とか生研の話とかアラスカの話とかmixiの話とか。
    • PUBの特集号は来年夏ごろ締切。ここにメチャム流域レーダ解析雨量の話を出そうかな。
  • 12月20日(土):帰国
    • 空港にはThe First Nowelが流れている。僕もようやくクリスマス&年末気分になってきた。
    • というのも,10月から締切と発表が次々とやってきて,落ち着く暇がなかったのだ。そんな日々もAGUでようやく終わった。これから年始までの2週間,久しぶりに心穏やかな日常が戻ってくる。のんびりと次の研究のネタでも考えるとしよう。