国際共同観測計画の推進

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国際共同観測計画の推進

 気候モデルの結果を正しく検証するためには、 気候システムを構成する色々な要素の全球的な 精度良い観測データが要求されます。そのためには国際的な共同観測が必要となって きます。1992年から1993年にかけて、 TOGA/COARE (熱帯西太平洋大気海洋相互作用研究)観測計画が実施され、大気海洋相互作用に 関する貴重な観測データが 得られました。図2は、東京大学海洋研究所観測船「白鳳丸」が1992年11月11日〜27日 の期間西太平洋赤道上で観測した風の東西成分と水蒸気量の高度−時間変化です。 高度約5キロメートル以下の層では約4〜5日周期で風が西向き、東向きに交代して おり、何らかの擾乱が通過したものと思われます。また、2キロメートル付近の 水蒸気量が11月13日〜15日頃と25日〜26日頃に減少していることが認められます。 現在、日本及び諸外国で TOGA/COAREのデータ解析が急ピッチで進行中です。

 その他、現在、世界の海洋循環の描像を明らかにするための WOCE (世界海洋循環実験)が実施されていますし、1990年代後半からは地球の水および エネルギーの循環を解明するための国際観測計画 GEWEX (全地球エネルギー・水循環実験観測計画)が計画されています。 日本ではとりわけアジアモンスーンの役割に重点を置いたGAMEGEWEXに関連したアジアモンスーン実験)の計画が具体化されつつあります。本研究センターではこれらの国際的な共同観測計画に積極的に参画して行くとともに、観測計画に関係した外国研究者を招聘し、共同で観測計画に取り組む予定です。


気候関係の国際研究計画
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