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阿部研究室は東京大学大気海洋研究所 気候システム研究系 気候変動現象研究部門です。

東京大学 柏キャンパス

〒277-8568 千葉県柏市柏の葉5−1−5
東京大学 総合研究棟311

東京大学 大気海洋研究所 表層圏変動研究センター 古環境分野 阿部研究室

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阿部研究室は東京大学大気海洋研究所 気候システム研究系 気候変動現象研究部門に属し、気候モデルを使って地球史から将来まで気候の変動メカニズムを明らかにすることを目指しています。大気海洋結合モデル、氷床モデル、植生モデルなどを用いて、多くの学生と研究員が研究しています。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻の地球惑星システム科学講座の協力講座にも属しています。

古気候モデリング 地球温暖化のような将来予測はもちろんのこと、過去の地球の気候変動を解釈したり、その要因を追究することも気候システム研究の重要課題です。そのためには、大気、海洋などの変動をモデル化するだけでなく、これまで大気科学や海洋科学で詳しく扱われてこなかった部分系のモデル化と統合化が必要になります。たとえば、氷床(大陸氷河)、海氷、植生などです。私達は、これらのサブシステムと大気・海洋との相互作用の性質などを調べ、現在と大きく異なる気候状態の再現や、氷期間氷期サイクルや数千年の振動のメカニズム解明などをめざしています。

私たちの研究室ではいわば仮想地球である気候モデルを用いて様々な問題に挑んでいます。

  1. 過去数百万年の氷期サイクルはなぜ起こるのか、必然性があるのか。4万年か10万年か周期が異なるのはなぜか?
  2. 地球軌道要素(Milankovitch サイクル)に対する気候や氷床や海洋のシステムの応答のメカニズムは?
  3. ヤンガードライアスやダンスガードオシュガー振動などの数千年おきの急激な気候変動(ミレニアムスケールの気候変動)はなぜ、またどのように起こるのか?
  4. ミレニアムスケールの気候変動の影響は氷期サイクルや退氷期にどのような影響を及ぼすか?
  5. 退氷期はどのように決まるのか?時代によって異なるのか?(特にMIS11, MIS 5e, MIS1)
  6. 氷期サイクルの温暖期(間氷期)はどのように決まるのか?その前の氷期や退氷期の影響はどのようにあるのか?
  7. 南極氷床やグリーンランドを含む北半球氷床は、過去から将来にかけてどのように変化し、海水準にどう影響するのか? 氷床が大きく融解するような体積の閾(しきい)値はあるのか?
  8. 過去の地球史では、大気中二酸化炭素濃度がどう変化し、環境がどう変化したか、その応答の仕方は現在から将来と同じか?新生代の気候変化やそれ以前の気候変化から、気候感度の決まるメカニズムや将来予測を制約できるか?
  9. 将来の長期の気候や氷床や海水準はどのように変化していくのか?過去から将来を統一的に考えられないか。