東京大学 大気海洋研究所 気候システム研究系

高薮研究室 ―Takayabu Laboratory―

      
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教員紹介


    氏名   : 高薮 縁 (たかやぶ ゆかり)
    学位   : 博士(理学)
    所属・職 : 東京大学大気海洋研究所 教授

気候が降水システムの特性をいかに決めるか、全球気候における熱帯積雲対流や降水のマルチスケールの役割、について、熱帯降雨観測計画(TRMM)衛星、静止気象衛星、最新の再解析データを含む気象データ、世界の気候モデルデータなどを利用して研究しています。
 2014年2月末にはTRMMの後継である全球降雨観測計画(GPM)の主衛星が無事軌道に乗り観測を始め、地球上の91%の地域で降水の3次元構造が得られることになりました。気候の変化と共に雨はどのように変わるかを知るためには、降水システムの特徴を決めるメカニズムを理解することが重要です。TRMMの3次元降水レーダデータにより日本周辺や世界の降雨特性についてたくさんの新しい発見がありました。各地の極端降水はどのようなシステムから降るのかについても興味深い結果が出ています。これからGPMのデータが使えるようになり、更にたくさんの発見が期待できます。
 一方で、雄大積雲、積乱雲、雲クラスター、赤道波擾乱、マッデンジュリアン振動(MJO)、ENSOへと、熱帯降水システムを介した、数㎞から地球規模までのマルチスケール相互作用過程の解明も重要なテーマです。100㎞スケールの降雨バンドによる運動量輸送がMJOの構造を変えたり、数千㎞の西風バーストや積雲活動と結びついた大気赤道波がエルニーニョの開始や終了に影響したりと、マルチスケール現象のあちこちに面白い発見があります。
 これらの現象解析から、大気海洋研が他機関と共同で開発を進めている気候モデルMIROCや、全球雲解像モデルNICAMなどのモデル研究への貢献も私達の重要な目標です。


学歴
     1983年 3月 東京大学理学部地球物理学科卒業
     1985年 3月 東京大学理学系研究科地球物理学科修士課程修了

学位
     1993年11月 東京大学理学系研究科博士号取得 (論文博士)
     論文題目"Organized cumulus convective systems over the tropical Pacific
         Ocean." 「熱帯太平洋における積雲対流の組織化」

職歴・研究歴
     1985年 4月 凸版印刷株式会社入社 情報システム開発部勤務
     1987年 4月 国立公害研究所(現 国立環境研究所)研究員
     1994年 1月~1995年 1月 NASA/GSFC (米国メリーランド州)滞在研究員
     2000年 7月 東京大学気候システム研究センター助教授
     2006年 4月 海洋研究開発機構 地球環境観測研究センター兼業グループリーダー
     2007年 4月 東京大学気候システム研究センター 教授
     2010年 4月 組織改革に伴い東京大学大気海洋研究所 教授 現在に至る
     2010年11月 JAXA招聘研究員(兼業)

受賞歴
     1998年 5月 日本気象学会賞
                      「熱帯域の大規模擾乱に関する研究」
     2007年 5月 第27回 猿橋賞(女性研究者に明るい未来をの会)
                      「熱帯における雲分布の力学に関する観測的研究」
     2007年11月 甲府南高校栄誉賞
     2021年1月 アメリカ気象学会フェロー

     [学術論文等の一覧はこちら]